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軒下の雨宿り
街を歩いていると突然の雨。
近くの店の軒下に逃げ込んだ。
すでに先客がいる。
僕と同じくあわてて逃げ込んできたのだろう。大きく息をしているようだ。
夕立が止むまで待とうと先客さんも思っているのか、ずっと隣にいる。
少し落ち着いて余裕がでてくると、先客さんの緑の衣が鮮やかで、大きな瞳によく似合っているなと気がついた。
チラチラと横目で先客さんのことを見てしまう。
あまりにも意識しすぎたのだろう、先客さんに思わず手を伸ばしてしまった。
あぁ、何やってんだ!!
先客さんは僕の腕を踏み台にして高くジャンプして雨の中へと消えていった。
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