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※※※ 彩羽3歳 拓、和也4歳 ※※※
「拓ちゃん、和くん。この子はいろはって言うの。今度うちの子になったんだよ。仲良くしてやってね」
彩羽の祖母佐久が、書道家仲間である和也の祖母のもとへ彩羽を連れてやってきた。
和也の両親は共働きで、普段は工場を経営している祖父母の家に預けられていた。
「あらあら、佐久ちゃん、ほんとに可愛いねー。目元が佐久ちゃんにそっくり!ほら、拓も和も可愛がってあげるんだよ!女の子なんだから、優しくね!」
和也の祖母の志麻が言った。
「うん!わかった!ボクなかよくする!」
拓はにっこり頷いて、彩羽に笑いかけた。
彩羽は、恥ずかしそうに祖母の後ろに隠れてしまった。
「拓ちゃん、ごめんね…。いろははまだ友達がいないから、恥ずかしいんだって…」
「そうなの?じゃあ、ボクたちが一番の友達だね!ね?かず?」
和也は何も答えず、じっと彩羽を見ていた。
「おばあちゃん!いろちゃんは何が好き?ボクのビー玉見せていい?」
拓は、彩羽の機嫌を取ろうと盛んに話しかけてきたが、彩羽は祖母の着物をつかんで益々後ろに隠れてしまった。
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