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「でも、いいな……好きな人に、自分を好きだと言ってもらえて……」
私と同じ様に、大好きな彼に話しかけられても緊張して上手く喋れなかったアヤカの恋は、どんどん進展している。
手を繋いで一緒に帰って、それから抱き締められて、告白されて……。
私は、傍にあった枕をぎゅうっと抱き締めた。
ううん。
私の恋だって、少しずつ進展している。
まともに話す事も出来なかった私が、毎朝のように加瀬くんとバス停までの道を2人で歩き、手作りのカップケーキまで渡せたのだ。
今まで、ほとんど2人で話した事もなかったことを思えば、私の恋も確実に進展している。
しかも不思議と、朝のバス停まで歩く2人きりの秘密の時間だけは、私のフリーズする度合いも少しだけましになって、
加瀬くんの話に、何とか返事を返すことが出来ている。
……ほんと…何が違うんだろ……。
恋助さんにも、指摘されていた。
『何か、いつもと違うことはないか思い返して見て下さい。』
ほんの少しでも、フリーズしなくなるコツとか方法が見つかれば、
私はもっと勇気を出して、加瀬くんにもっともっと近づくことが出来るのだ。
私はもう一度、朝の自分の行動を思い出してみた。
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