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……授業、さぼっちゃった。
さつき、心配してるかな。
加瀬くんは……。
体を横向きにして寝転んだまま、布団をぎゅうっと抱き締める。
……加瀬くん…何て言うつもりだったのかな……。
怖くて、聞けなかった。
聞いちゃったら、
もしも鈴村さんのことが好きだ、て言われたら、
私はもう、加瀬くんを好きでいることも許されなくなっちゃう気がして……。
「広崎さん。」
カーテンの外から、保健師の先生が声をかけてきた。
「私、職員室に用事があって少し席を外すけど、眠れそう?」
「はい。」
「そう。じゃあ何か急ぎの用があったら、職員室に来てね。内線で呼び出してくれてもいいし。やり方は、電話機に貼ってあるから。」
「分かりました。」
「鈴村さんも、いい?」
「……はい。」
「!」
「それじゃあ、ちょっとの間悪いけど、席外すわね。」
カラカラとドアを開けて、保健師の先生がスリッパをパタパタといわせながら保健室を出て行く気配がした。
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