第8章

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「っ…クシュン」 突然くしゃみが出て、その後私は身震いをした。 …やば…風邪ひいちゃったかな。 そう言えば、少しだけ熱っぽいような…。 私はその日、早めにベッドに入った。 豆電球の薄暗い光の中、恋助さんから届いていた伝言に目を通す。 『報告です。ヒナさんに相談に乗ってもらった、僕の知り合いの話ですが、 ヒナさんならこうすると言っていた事を、1人の女性の1意見として彼に伝えておきました。 どうやら彼は、ついに彼女に気持ちを伝える決心をしたようです。 それは、彼女が自分のことを、少なくとも嫌ってはいない。 周りにいる異性の中でも、少しは特別な存在に思ってくれていることが、分かったからのようです。 ヒナさんは、どうですか? 彼のこと、ヒナさんの周りにいる他の男の中でも、 特別扱いしていますか? 女の子に特別扱いされて、嬉しくない男はいません。 もしも僕だったら、それはすごく嬉しい事だし、 その女の子の事を、例え好きではなかったとしても、意識し始めると思います。 ヒナさんも、少しでもチャンスがあったら、他の男の前で彼を特別扱いしてみて下さい。 仮に、彼が今、ヒナさんに恋愛感情がなかったとしても、 自分が特別扱いされたら間違いなく彼は、ヒナさんを異性として意識すると思います。 頑張って下さい。』 *
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