第8章

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次の日の朝。 少し微熱があったけれど、私はいつも通りに学校へ行った。 さつきと放課に話していると、またくしゃみが出る。 「クシュっ」 「梨奈、風邪ひいたの?」 視線を感じて顔を向けると、加瀬くんが、私がくしゃみをしたのに気づいて、心配そうにチラチラとこちらを見ていた。 何でもない、という様に軽く首を横に振ってから、さつきに答える。 「ううん。大丈夫だよ。ちょっとくしゃみが出ただけ。花粉症かな?」 「今、そんな時期じゃないでしょ。」 「あ、そっか。」 ************ そして体育の時間。 朝よりも症状が悪化しているようだ。 寒気がして、体が少しフワフワする。 見学にしようかなとも思ったけれど、そのままバレーボールの練習に参加した。 …もう少しで授業も終わるし、お昼休みに保健室に行ってこよう…。 ぼーっとした頭で考えていると、顔の横を軽く擦って、ボールがシュッと横切った。 …び、びっくりした…。 驚いて後ろに下がると、バランスを崩してよろけてしまう。 「ごめん、広崎。当たっちゃった?」 岡田くんが、近寄って声をかけてくれた。 ボールは、加瀬くんのアタックしたボールをレシーブしようとした岡田くんが、コートの外に飛ばしてしまったものらしかった。 *
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