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不思議。
クラス発表の日には、加瀬くんに話しかけられてフリーズしてしまい、
返事をすることも頷くことも出来ないくらい、カチカチに固まってしまっていたのに……。
今は、こんな風に待ち合わせて同じベンチに座って、私からも話しかけている。
一緒に、笑いあっている。
もちろん、今だってドキドキしている。
息苦しいくらい、胸がきゅうっと締め付けられたり、フリーズして声が出なくなることもある。
けれども、たまに訪れる沈黙も、前ほど気まずさは感じない。
それはきっと、加瀬くんのおかげだ。
私がフリーズしてしまい、言葉を返せなくなってしまうと、
加瀬くんは一瞬、あれ?という顔をする。
でも、言葉にしなくても、加瀬くんには私の気持ちが伝わっていて、
「広崎は、こういう風に思ってるんだろ?」
みたいに確認される。
私はコクンと頷き、とても安心した気持ちでいっぱいになる。
…大丈夫だよ。俺にはちゃんと伝わってるよ…。
そんな風に、加瀬くんに言ってもらってるみたいで…。
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