第一章出会い

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※※※※ ここに来ると、何故か空気が違う。 気のせいか。 僕は、この先どうしたら良いのか解らない。 希望が持てない。 ただ、何となく歩いていたら、ここに来ていた。 大学を卒業して、今は何もしていない。 卒業当時、三社試験を受けたが、全てダメだった。 そうして今日に至る。 親は、心配しているというか、諦めている。 どうしてこんなふうになったのか、社会のせいかもしれない。 いや違う。 自分自身のせいだ。 祈るという行為は、人の脳に良い作用があると聞いた。 昨日、何かの雑誌で読んだ知識だ。 そして、何となくここに来てみた。 手を合わせて目をつむる。 すると、やっぱり周りの空気が違う。 誰もいない空間に、僕だけがいる。 頭の中に静寂が広がっていく。 気持ちが穏やかになる。 パワースポットというのは、存在するのかもしれない。 まさに、僕にとってここは、そういう場所のような気がした。 ここは・・・・
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