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第二章別れ
公園で、彼と出会ってから一年が過ぎたころ、私はプロポーズされた。
勿論“まる”と名付けてくれた人である。
勿論、勿論、私は受け入れ二人はゴールイン。
とっても幸せである。
ただ、新婚旅行から戻ってすぐに、“まる”は病気になってしまった。
あんなに元気だったのに、腎臓がんと獣医さんに診断された。
日に日に元気が無くなっていく。
ご飯も食べてくれない。
水も飲んでくれない。
私が、幸せになったのを見届けるように、“まる”は息をしなくなった。
※※※※
「神様、今回は死ぬのに随分と僕、無理をしましたよ。」
次に僕が、幸せにする人は、そんなに急いでいるのかしら。
どんな人なのだろう。
次の人と出会う為に、一度死ななくてはいけない決まりだ。
でも、少し寂しい時がある。
お別れしたくない。
僕だって、心が冷たい訳じゃない。
一緒に住んで、会話をして、好きになって、さよならは辛い。
どうしていつも、こんな風になるのかな。
でも、次の人の事も心配になる。
僕は、次に行かなくては。
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