第一章出会い

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第三章別の出会い ※※※※ 夕暮れが近い。 都心から少し離れると、景色は別のもののようだ。 今日も暑い日だった。 私は、一人暮らし。 おばあさんと言う歳でもない、だってまだ、57歳。 現役のキャリアウーマン。 と言えばかっこ良いが、ただの係長で、しがない会社員だ。 今日も、上司からは小言を言われ、部下からは「係長でしょ。」と言われる。 女性が社会で働くのは、疲れる。 まあ、男性でも同じだと思う。 社会にいるのは、疲れる。 人間みんなが疲れている。 明日、急に何か良いことが、自分にある。 そんなことはない。 一人息子がいた。 自立、と言えばカッコ良いが、先月家を出た。 自立と、家出は紙一重。 これは、私の自論。 とにかく、息子は家を出て、私は一人暮らしなのだ。 夕ご飯はどうしよう。 一人分では作る気もしない。 スーパーで、出来合いを買おうかな。 でも、一食浮かそうか。 食生活だって、いい加減になる。
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