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そんな時、マンションの入り口にその子はいた。
ニャー、迷い猫?
首輪はない。
でも、毛並みはきれいだ。
飼われている子だろう。
見ないふりをして、とうりすぎようと思った。
でも、その子はついてきた。
エレベーターの中まで。
まん丸の目をしている。
そして、何と私が降りる階で、一緒に降りた。
どうしようか。
無視して、自分の部屋に向かう。
あれ、いつの間にかいない。
ほっとして自分の部屋に入る。
フーと息をつくと、そこに猫がいた。
いつ入った。
いつの間に。
「どうしてここにいるの?」
猫が答えるはずもない。
あきらめざるをえなかった。
一晩一緒に過ごすこととなる、必然的に。
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