第一章出会い

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そんな時、マンションの入り口にその子はいた。 ニャー、迷い猫? 首輪はない。 でも、毛並みはきれいだ。 飼われている子だろう。 見ないふりをして、とうりすぎようと思った。 でも、その子はついてきた。 エレベーターの中まで。 まん丸の目をしている。 そして、何と私が降りる階で、一緒に降りた。 どうしようか。 無視して、自分の部屋に向かう。 あれ、いつの間にかいない。 ほっとして自分の部屋に入る。 フーと息をつくと、そこに猫がいた。 いつ入った。 いつの間に。 「どうしてここにいるの?」 猫が答えるはずもない。 あきらめざるをえなかった。 一晩一緒に過ごすこととなる、必然的に。
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