墓地の女

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墓地の女

それは深夜の帰り道。 会社を出て終電ギリギリに飛び乗り、地元の駅に着いた時にはすでに時計の針は頂上から少し右に傾いていた。 誰もいない駅前に、シャッターが閉まった寂しい商店街を抜けて、街灯がポツポツと灯る薄暗い道を歩いていた。 ふと、いつも通る街並みを見ながら、私はある事を思い出し憂鬱になった。 帰り道の途中にある墓地。 その前を通らなければ、家に帰れない。 いつもの時間帯なら、犬の散歩をする人や通行人がいるのだけれど。 今は深夜12時過ぎ。 墓地の前の道は誰一人として歩いてはおらず、街灯すらも不気味に映る。
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