はないちもんめ

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かーってうれしい、はーないーちもんめ! まけーてくやしい、はーないーちもんめ! あの敗北の味を、私はまだ、覚えている。 20年後、歌舞伎町。 この街で、勝利だけを目指してきた。利権と狡猾と謀略に満ちた場所で。色目と、したたかな戦略と、ぎらつくような向上心だけを持って。 あの日、私は誰とも手を繋がず、1人きりで叫んでいた。 今は、他人のゼロ距離にいながら、孤独に笑い声を上げている日々だ。 目が眩むほどに妖しい煌めきを放つドレスを身に纏い、今日も戦場へ向かう。 今の私の通り名は、歌舞伎町の薔薇。 それでもまだ、敗北の味を、覚えている。
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