新たな一歩

1/11
前へ
/165ページ
次へ

新たな一歩

(帰ったよ それと千加子離婚するから) (そっか!千加子の人生だしな 只華には寂しい思いはさせたらダメだぞ) (うん お姉ちゃんには迷惑かけるかも知れないけど そのうちアパート借りて華と暮らす) (千加子が良ければ 此処に居ても構わないよ) (それより 小料理屋って何?) 正康にも一連の話をした… それから一週間後 正康が印鑑と通帳を持って来た (姉ちゃんこれ使って 母さんの遺産 俺も久実も必要ないし ) (これはお母さんの それに貴方たちは家を買うって…) (あ…止めた!母さんも居ないし 久実の実家で充分だし 向こうの両親良くしてくれるしね だから改築費用に当てて) (正康…) (あ!でも ご飯食べに店に来た時はただにしてね) (ありがとう ごめん…軌道に乗ったら少しずつ返す ) (お兄ちゃんずるい!私もお姉ちゃんに渡そうと思ってたのに…) (千加子は良い これから華を育てて行かなきゃならないし) (じゃ…預けておく 恭輔くんから 早々に慰謝料が振り込まれてるから 養育費は話し合いで決まるし) (分かった じゃ華の為にこれは金庫に入れておくね 二人ともありがとう) (姉ちゃん泣くな!泣いてる暇ないぞ 華は孫みたいに感じるだろ 華…お前重くなったな…どんどん太れよ~) (イヤだ~お兄ちゃん 華はアイドルにするんだから ハハハ) お店のお客さんには 徐々に話て行き ご近所の方にも話をした (お願いがあるんですけど…受講料お支払しますので お時間ありましたら 私に料理を教えて下さい) (私の料理で良いの?料理なんてみんな一緒よ~決め手は味 あなたお母さんみたいには出来ないし でも比佐子ママが言うなら…) (あら私も教えるわよ 私は関西風だけど 郷土料理 色々で良いじゃない?飽きないように…受講料なんて要らないから ね~) 三人のご近所さんが料理を教えてくれると言ってくれた 火曜日 12時…材料は早めに言ってもらい 買い出しを済ませていた しっかりメモをとり その間言われた通りに作り 三人に持って行く 出汁が足りない 薄い 野菜の切り方 3ヶ月みっちり教わった それでも まだまだ…料理は慣れだから 要領分かれば 大丈夫 お店に来るお客さんにも出してみるが あまりつまみを取る事なく 月日は流れた そんな時 恭輔くんの父親が現れた…
/165ページ

最初のコメントを投稿しよう!

66人が本棚に入れています
本棚に追加