新たな一歩

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(尚子さん 今日はお店閉めようか ) (そうですね…) (ね 尚子さん 暇な時私に付き合ってくれない? 昔夕陽で一緒に働いていた人が小料理屋してるの 一度行った事あるけど また行ってみたくて) (大丈夫ですよ 分かりました) (後 尚子さんが行った事ある小料理屋も案内して欲しい) (小料理屋ね~あ…何店舗かは 分かりました 今度行きましょ) そうして 着々と店の準備を始めていった 大工さんに連絡を入れて 希望としては カウンターを少し前に出し このボトル棚後ろを水回りに 小さなボックスを置いてた場所にボトル棚を設置 カウンター後ろは 棚を一つだけに ライトを上から… 広い場所は テーブルを2つ 出来れば嵩上げして 畳敷きを希望 ぼちぼちやって行くので 広くなくて良い事を望んだ 入り口は道に向けて 引戸を希望 全面改装になるけど 私の貯金と正康から貰った貯金で 足りない分は借り入れする事にした その間たかしさん(大家の息子)が図面を持って来てくれ 大工さんに手渡した 店はギリギリまで開けた その時中村さんと谷嶋さんが店にやってきた (あら…今日はお二人で ごめんねゴタゴタした店でしょ?) (谷嶋から聞きましたよ 小料理屋するんですって?) (え…あの時料亭風だと言われ その気になって) (何年スナックなさってたんですか?) (ん…10年弱かな 見よう見真似でやって来ました スナックをしたとしても 昔の大家さんみたいだったら まだやれたかも知れませんが もうね…今ならやり直し出来るかなって 仕事帰りにちょっと寄って頂く感じに 幸いボトルもありますし 出来たら家族でが理想ですけどね) (成る程 良いかも知れませんね おにぎりとかあったら 最高だな) (あ!それ良いかも知れない) (これ食べてみて下さい 試食で) (………) (え?不味い?) (大丈夫でしょ 私は口に合いますよ) (どれ…ん~) (正直に…) (酒の肴なら もう少しパンチが ) こうしてハッキリと言われ 料理を覚えて行く お店を当分お休みするって事で 私と尚子さんは 正康に頼み あの薫さんが彼氏と営む小料理屋へ向かった
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