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23才も年が離れた男性とのお見合い 両親と然程変わらない年齢
(姉ちゃん 嫁に言ったらダメや 俺中学出たら働く そんな所行かなくていい)
弟は結婚に大反対した まだ小学生の弟が…私は痩せた弟の体を触り
(まだ決まった訳じゃないんや?でも決まったら 姉ちゃんが 沢山ご飯たべさせてやる 正康はちゃんと高校まで出なあかん ええな!)
お見合い当日 私は母親の着物を身に付け 世話人のおじさん家に出向いた 母親は終止無言だった
部屋に通されると 相手の男性とその母親が座っていた
挨拶を済ませ 開口一番に出た言葉は
(身ひとつで来て良いから 家には何でもあるし 田圃に畑は山ほどの農作物を作ってる 実家にも分けてあげればええ)
母親が話すばかりで 当の男性は口数が少ない男だった
昭和40年5月の話である
私 石本比佐子17才
見合い相手 多野勝吉40才
義母 多野フサ65才だった
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