尾行

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尾行

諦めたか タクシーが振り切ったか 車はいなかった 団地近くで降り部屋に入った (ごめん 起こした?) (寝れなくて 起きてたよ) (ね…ここ引っ越さない?) (何処に) (お母さんの仕事に差し障りない場所に…私もその方が近いし タクシー代もバカにならないしね) (私は構わないよ 比佐子がそうしたいなら) (今度は正康や千加子が帰って来てもいいように 少し広めの部屋にしょうね) その後 あの不審な車はなくなったが 私たちは運良く アパートを見つける事が出来た 母の部屋と私の部屋 それに台所に居間もあった ベランダも付いてて 申し分ない場所だし 回りが明るい ただ築年数が難点だが贅沢は言えなかった ある日町をブラブラしてると パトカーや警察車両が道をふさいでいた 何かあったのかな? 道脇でその様子を見てると… (え?志多見さん…何かしたの?) 警官と何かを話てる…大変 私は公衆電話に駆け込みママに電話をした (もしもしママ?恵です 今志多見さんが…警察の人に…連れられて どうしょう 悪い事したのかな?) (志多見さんが?) (うん ) (めぐちゃん落ち着いて) (志多見さんは…) (あぁ 覆面に乗った 連れて行かれたよ~) 受話器の向こうから笑い声が聞こえる (笑い事じゃないよママ) (ごめん ごめん ワハハハ イヤ~志多見さんは刑事 ワハハハ) (嘘…だって桜を) (桜がどうかしたの?) まだ笑ってるママだった 刑事はあまり職業を言わないらしい 他の人には黙っててと言われたそうだ だから私にも口止めされた!
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