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タクシーを使う事もなくなった私は徒歩でアパートへ帰宅するようになった
歩きで10分は掛かる距離 飲んだ時は大変だったが…
そんなある日 久しぶりに志多見さんがお店にやってきた
(久しぶりですね…)
ママが横に来て笑ってる
(何?俺の顔何か付いてる?)
(いつ出所したの?)
(えー?何?えっと!1ヶ月前に…)
(いやね めぐちゃんが 志多見さんを見たらしく 慌てて志多見さんが警察にーって電話してくるんだもん)
(あ…ぁ あの時か めぐちゃんいたんだ)
(ハイ すみません…)
(まぁ 俺こんな顔だからな~)
ママは忙しく呼ばれる席へと行った
(すみません 犯人にしてしまい)
(イヤ許さん)
(え?)
(嘘だよ 今度ご飯食べに行こか?)
(ハイ あ!志多見さん 因みに独身ですか?)
(独身だよ じゃなきゃ誘わない)
(いつがお休みですか?)
(明日)
(明日か…明日は仕事だから じゃ~お昼にでも)
(OK )
二時間程で志多見さんは帰って行った
その夜 歩いて帰ってると 誰かにつけられてる感じがした
薄暗く分からない 走りだし建物の隅に隠れた 孝博だろうか
身動き取れず 明るくなるのを待った
道に出て 急いでアパートへ着いた
母は仕事に行く準備をし 私はシャワーを浴びた
少し寝よう…眠い…
(あ!時間が )
時計は11時を指していた
慌てて着替え 待ち合わせ場所へと向かった
壁に凭れ志多見さんを待ってると 孝博が私に近づいてきた
(お前を許さん お前を許さん)
何回も言ってる
(きゃーっ)
その時 孝博の手が私に降り掛かる 持っていたナイフは私の肩に当たり 更に脇腹になった時 誰かがその手を掴んだ
その後志多見さんが来て 直ぐさま逮捕になった 助けてくれた人は黙って去ったと言われた
そのまま救急車に乗り病院へ 入院まではなかったが 入院した方が良いって事で
肩の傷は10針程 お腹は何もなかった
もしあの人が居なかったら 今頃は 警察から母に連絡があり 志多見さんがママにも連絡してくれてたようだった
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