事実は小説よりも怪談なり。野々花 かすみ

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その話を聞いて 自分だけ どこも内定もらえてなく このままじゃ 年内中にも決まらないって焦って来ては 「なんか この前の最終面接通知が届かなかったことで めちゃくちゃ落ち込んでて ヤバイ なあ」と自身 涙が溢れていることに気がついた  その時でした   かすみが 私の目元へ 唇を近付けては 頬にキスをしてきたのが えっ 私自身 年下の彼女いたにはいたが 相手がまだ高校生だったため それと 自身も奥手だったため まだ キスもしたことのなかったのだが かすみは 躊躇いもなく 私の頬にキスをしては「大丈夫だよぉ ○は 正直者だし 真面目だし 必ず 見つけてもらえるからさ 泣くなよぉ」と 言われて 思わず 彼女を抱き締めていました。 そして 私は 今まで 体験したことのない 経験を そのとき しました 光が射し込むその部屋で 眩しいほどの かすみの白い肌に眼を奪われて  お互いに抱き合っては 求めあい その 所謂 初体験をしたような感じでしたね その朝 眼が覚める直前 彼女は「ほんとは もう少し 二人が大人になるまでこうならないつもりだったんだけど」と意味深な言葉を投げ掛けて これも 唐突に 夢から覚めました が  どうも 布団の中に 芳しい 甘酸っぱい香り そう 「野々花 かすみ」の臭いがしたんだが。。。 朝起きて 混乱起こしても 現実に ありうる訳ないし とその時は思っていて 師走目の前の 11月 下旬 三の酉で賑わう 神社近くの写真館へ  面接用の写真を撮影しに行きました だが 頭の中では 野々花 かすみの目映い裸身が浮かんでは消えて なんだか 自分が 不純なやつに成り果ててしまったのでは? なんて 思ってたり 写真を撮ってから 神社の喧騒に身を寄せては 夢か現実か  わからぬ 狭間を歩いていました。 その日は 面接用の写真を撮影しては もらえる時間まで 神社へ行ったり その神社のある 国道沿いに 出店している 屋台を物色しては 熱々のたこ焼きを 国道沿い 歩きながら 食べたりして 時間を潰しては 写真館に戻れば 何気なく 覗いた 写真館に飾ってある 写真を見て 吃驚 なんと そこには 成人式の着物姿の かすみの写真を見つけてしまいました えっ!?
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