実話怪談 白いふわふわのお姉さん

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 弟がふうと大きなため息をついてこう言いました。 「殺されるところだったね」 「何を見たの? 殺されるってどうして?」  僕は訊きました。声は震えていたと思います。  逆に弟は窮地を脱したと思ったのか。晴れ晴れとした笑顔でした。  その笑顔で 「だって、白いふわふわのお姉ちゃんが追いかけてきたじゃない」  と言ったんです。  ぞっとしました。  幽霊って概念も弟は当時理解していなかったんだと思います。  その白いふわふわのお姉ちゃんは僕らを殺そうとしていたんでしょうか?  捕まったらどうなっていたんでしょうか?  今思い出しても震えがきます。
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