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「アンタ誰だっけ? ねろ? 悪いけどそんな奴知らないね」
バタン!!
次へと向かう。
バタン!!
諦めずにネクストにトライ! まだまだ心は折れないさ!
バタン!! バタン!! バタン!! バタン!!
(まだまだ折れるワケにはいかないんだ!)
バタン!! バタン!! バタン!! バタン!! バタン!! バタン!!
断れ続けた皆はボクを見るは、すぐさま心を閉ざすようかのように玄関の扉を閉じていく。
そろそろ折れそうな自分をひきずり、最後の知り合いの家を尋ねにいってみせた。
必ず、パーティメンバーの1人でも増やして……奴らを見返すのだ。
自身を蝕む屈辱の檻から抜け出すためにも、ボクの野望はけっして尽きたりはしない。
コンコンと、強めに扉を叩いた。
これが最後の賭けだ! これで断られたら潔くソロ活動開始だ。
財産ゼロではパンのカスすら食べられなくなるだろう。
米が主食のこの王都では小麦粉は貴重だ。
「………………………」
シーンと続く静寂。
誰も出てこようとしない。
(ん?)
無我夢中だったせいか気がつかなかったけど、扉をノックした建物から離れてよく眺めてみると、そこは廃墟だった。
どうやら疲れてしまったのだ。
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