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その一週間後僕は目覚めた。菊嶋さんの部屋で、地に足をつけること叶わず、ホルマリン液に沈む自分の死体を見下ろして。
「マジか…」
ボソリと声を漏らした。がたがたと音がして振り返ると部屋のドアが開いて笑顔の菊嶋さんと対面した。僕を見た彼女の顔から笑顔がすんと消えた。
「不法侵入!」
「違うよね!?俺が殺人者って叫ぶところだよね!?」
明後日な言葉を叫ぶ彼女に僕は心から叫んだ。
彼女が死体にしか恋が出来ないネクロフィリアだと知ったのは、霊体になってしまった僕を前にクッションを抱えながら説明してくれた後だった。
もっと早くに教えてくれればよかったのに
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