男の死に様、死なせ様

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 このボーイも大概だが、このゲームを作ったクリエイターも相当なクレイジーだ。ダンジョンは分かれ道だらけの迷宮。至るところに仕掛けてある巧妙なトラップ。そして獰猛な危険生物。なんだってこんなベリベリハードなレベルにするのやら。クリアさせる気ナッシングだろ。最初からプレイヤーの残機が99機用意されているのも頷ける。  ただ、すでにもう半分の50機が屍となっちまったがな。こりゃゲームオーバーも時間の問題かもしれん。  唯一の救いは、一度作動したトラップは再スタート後もそのままだという点だ。これでよほどのマヌケじゃなければ同じミスを繰り返したりはしない。ただ、昔のオレが無惨な姿でそこに居続けるのだけは勘弁して欲しい。  さて、今度のトラップは動く足場か。万が一足を踏み外したら穴の底にバイビーだ。タイミングを見極めジャンプするんだぞ。  よし、今だボーイ。飛び移れ。 「ただしー、おやつよー」  おい! どこに飛んでーー…………  こうして50人目のオレは深い穴の底に落ち帰らぬ人となった。  今の死亡理由は単なるよそ見だ。つくづく先が思いやられるな……。
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