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傘
担任に呼び出され、帰りが少し遅くなった俺は下駄箱へと急いでいた。
外は生憎の雨。
午後から突然降りだしたんだ。
だけど、俺、常に置き傘してるから。こう見えて日頃から割りと用意が良いんだよ。
「えっと…傘、傘…あったあった。」
下駄箱の奥に突っ込んでいた折り畳みの小さな傘を引っ張りだす。
実際、身長180を軽く越える俺がこの傘で濡れずに済むのかと疑問に思う。
まっ、ずぶ濡れになるよりはマシだろ。
今はそれよりも……
「あー、腹、減ったわぁ……って、真山?」
帰ろうとしたら、直ぐそこに真山がいた。
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