AI哀歌

3/3
前へ
/6ページ
次へ
闇を塗りつぶして夜が明ける 雲の形したビルの合間を 錠剤噛み砕きながら 無理矢理に腕振って歩く 耳元でわめく 一般論を 栄養剤 注入して追い出す わかりきっていることだ タイムリミットは過ぎてしまった 気づけばもう 深夜5時 いつだったか 夜に隠した 夢見る少年 捜索願取り下げた 残酷な現実(すがた)をさらすより 淡い希望で生かしておくのだ 口元にせりあがる 破壊論を バックヤードで廃棄する 知りたくもないから 今さら限界も感じない 闇を突き走る 深夜5時 .
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加