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「おい待てよ沢村、お前はチャラ男なんだから急いでいく必要ねえだろ。」西野は急ぐそぶりも見せず言った。「それともお前は高校デビューしきれてねえ痛い奴なのか」
西野にそう言われると沢村の頬っぺたは赤くなり額から汗がにじみ出た。
「うるせえ、高デなんかじゃねえよ。」
「だろ、じゃあゆっくり行こうぜ」西野は沢村の肩をポンとたたいて気の乗らなそうな沢村と寄り道しながらゆっくりと歩いて言った。
学校に着くともう一時間目はとっくに終わり、2時間目が始まっていた。
「遅すぎるぞ西野!沢村!一体どうやったらこんなに遅れられるんだ!」担任の先生はいったん授業を止めて二人を大声で怒鳴った。
「うるせ…」西野は噛みつこうとした。だが隣で沢村が泣いているようだったのでやめることにした。
「痛い奴だなまったく」西野はぼそりとつぶやいた。
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