そして気になる

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 打楽器好きだと教えてくれた彼が魅せるキックペダルを踏む仕草。    ペンをドラムスティックのように回す仕草。    机を鍵盤のように指先で叩く仕草。    その全てが愛おしい。    「チハル、ここ間違ってるよ」    大学進学なんてどうでもいい。    若者らしく、彼と今を楽しむのだ。  もはや、アイカの声は、チハルには届かないようだ。    そんな時、突然、アイカが打ち明けた。。  「チハル、私ね、実は気になる人がいるの」  まだ、まるで男に興味などないと思っていたけど。    アイカ、君もついに恋に目覚めたのだな。    久しぶりにアイカの言葉が、チハルの興味を引いた。
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