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「気になる?」
……気にならない訳がない。
私の顔を見てクスクス笑うと、真由ちゃんがちょいちょいと指を折った。
私は真由ちゃんに顔を寄せる。
「まぁ予想どおりの展開だった。好きです、お付き合いしてください的な」
「……」
このタイミングだと、見た目が変わったからだと誤解されちゃわないだろうか……。まぁ、よけいなお世話なんだけど。
でも、自分の気持ちを伝える勇気はすごいなぁと純粋に思う。
「ちなみにすーっごい可愛い子だった」
「えっ!?」
辛口の真由ちゃんがここまで言うのだから、相当可愛い人だったんだろう。
うわーやだな、付き合っちゃうのかな、なんて凹みかけた時、真由ちゃんがクックッと喉を鳴らして笑った。
「わかりやすくて面白すぎだよ、まどか」
「ま、真由ちゃん!」
「シッ!」
口元に指を立てる真由ちゃんに、私は慌てて口を噤む。
ダメダメ、図書委員の私がうるさくしてどうするんだ。
私が体勢を戻そうとした時、真由ちゃんはこそっと呟いた。
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