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とはいうものの、私だってアナログ一辺倒の頑固おやじではない。未だにガラケーだが、タブレットは持っている。
確かに便利なのだ。
カササギが代替わりするたびに橋を架ける場所が変わって右往左往したのは昔のこと。
今はグー〇ルマップで確認できる。
牛車を曳く牛が途中で座り込んでしまったときには彼女に電話して、「絶対に行くからゲームでもして待っていてくれ!」と伝えることができた。
昔だったら彼女を不安にさせたり、退屈な想いをさせていたはずだ。
何より、毎日彼女とやり取りができるようになった。
私としては返事を待つ楽しみのある手紙が好きだが、彼女が「そんなの、まだるっこしいわよ」と言ったため、メールやらラ○ンを活用中だ。
ス〇イプのおかげで、顔を見て話すことまでできるようになった。もっとも、朝ゆっくりで夜遅い機織りの彼女と、朝早く夜も早い牛飼いの私では、滅多にスカ○イプもできないが。
7日の朝、私は彼女にライ○をした。
『おはよう! 今晩、楽しみだね!』
『でも、雨降っちゃったわねぇ。天の川の周辺って、時間潰せる店がないからなぁ。それに18時から降水量が7㎜を超えるのよね。今年は無理っぽくない?』
『両岸で手を振り合うのも楽しいじゃないか。ほら、だいぶ前にやったことあっただろう?』
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