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タイムカプセル
打ち上げられた花火にその日私は背を向けていた。
タイムカプセルにはあの日の大切なものを入れて十年の時を過ごすことになる。
高校に入学してから私はサユリとユキエという女子生徒とと仲良くなり三年がたとうとしている。
三人の中で私は中立的なタイプの人間で騒がしいほうでもかといっておとなしいほうでもない、勉強もスポーツも平均的にでき人付き合いもそれなりに充実しているどれをとっても突出しておらず、つまらない人間だなとよく思う。でも自分が持っている何かを特別に磨こうとも思っていなくて、出来損ないの劣等感と常に隣り合わせで生活している。
一方サユリはクラスでも一番と言っていいほどの引っ込み思案で人見知りをするタイプの人間で友達も少なく、もちろん授業中に何かを発表することもなく体育はたぶんどの教科よりも苦手でバレーなどの球技の時はいつもボールを落としていた。性格はやさしいというよりは人に甘くなんでもいうことを聞いてしまう性格で一部の生徒からは馬鹿にされることもしばしばある。
そして三人の中でもきっと学年の中でも一番目立った生徒でどうしてか私とサユリと仲がいい子がユキエだ。
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