3人が本棚に入れています
本棚に追加
/13ページ
1
もしもあの時、ほんの少しの勇気で踏み出していたら、結果は違っていたのだろうか?
春斗君はいつだって朗らかで、優しかった。あの笑顔が私だけのものになったらいいなって、思ってた。
だけど、あと一歩がどうしても踏み出せなくて、伝える事が出来なかった。
そのまま春斗君は、お父さんの転勤でこの地を離れてしまった。それが小学校五年生の終わり。
あれから三年が経ち、小学生だった私はこの春に中学三年生になった。
春斗君は今、どうしているんだろう。もう一度、彼に会いたい──。
最初のコメントを投稿しよう!