訪問者の正体

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 相談する相手としてはいささか難はあったが、ともかくスマートフォンを操作し、呼び出すと、耳に当てた。  すると、女のポケットから着信音。  偶然そんなこともあるのかと思っていると、女はスマートフォンを取り出し、タップ。 「部屋にいるのに、なに電話なんかかけてるんだ?」  ルケルケ・7・トーの耳元にそう言う声がした。  髪はショートヘア、鼻筋は通っており、大きな目にまつ毛が長い。年齢は20代なかば。着ている服は女性用ビジネススーツ。スカートではなく、パンツスタイルだ。 「本当に先輩なんですか?」  どんな外見の地球人にも化けることは可能であったとはいえ、一応確認する。
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