1.退屈な毎日

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まぁでもいっか。 「別れた。」 「はぁ!?早くない!?一ヶ月たったっけ!?」 たってないと思う。 「さすがに驚きだな。最短記録じゃないか?」 …そうだっけ? 大ちゃん、なんで分かるの? 「なんで別れたんだよ?」 「何嬉しそうに聞いてんのよ。幼馴染どまりの分際で。」 杏も何煽ってんのだ。 「別に大した理由じゃない。ただキスしても気分上がらないし、それ以上のことなんて論外だから。」 「な………!!お前なぁ!もっと自分をだな!」 うるさいなぁ。 分かってるよ、大切にしろだろ? 「ユウ、うるさい。」 私だって誰彼構わずじゃない。 彼氏としかやってないし、むしろ彼氏でもほとんどそういうことなんてしない。 八割はキス止まり。 「悠人、落ち着け。付き合ってるなら割りと普通だからな?」 大ちゃん、今度はナイスフォロー。 ユウが黙ったぞ。 私らが言っても聞かないときあるからね、こんなときには大ちゃんが言うのが一番だ。 「…まぁ、千景がそんなやつじゃないって分かってるけどよ…。」 じゃあはじめから言わないでよ。 「じゃああたしらは行くから。悠人またねー。」 そろそろ本格的に時間がヤバくなったのだろう。 ユウとはこれからクラスが違うし、階も違う。 ……こんなのって久しぶりかも。 だいたい同じクラスだったし。
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