15.嫉妬と奮闘 その2

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「私…とっても欲張りみたい。」 「欲張り?」 「千景ちゃんのファーストキスも初めても私じゃないから悔しい…。千景ちゃんが本気になったのは私だけなのも分かってるけど、それだけじゃ足りないの。」 「あぁ…なるほど。」 天音が何を言いたいのか。 なんとなく分かってきた。 これでも私も女だからね、気持ちは分かる。 「過去のことはどうにもならないけどさ。これからの私の色々な初めてを天音にあげるよ。」 「本当………?」 「もちろん。」 私もまだ学生だ。 まだ見たことないこと、やったことのないこと、行ったことのない場所にこれから訪れたりするのだろう。 その時は…できるだけ天音と共にやっていこう。 「千景ちゃんは相変わらずズルいなぁ。」 「そう?」 「だからモテちゃうのかな…カッコいいし。綺麗な顔してるし。」
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