15.嫉妬と奮闘 その2

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それだけで私は十分だ。 「んん…」 すぐにまた彼女の唇に吸い付き、チラリと見えていた舌に自分の舌をを絡めた。 「ぁ…。」 慣れていないのがよく分かる。 私の舌が触れる度に少し引っ込み具合になってるから。 でも逃がしてやらない。 逃がしてやるものか。 「んん…」 彼女の私を掴んでいる手に力が入る。 これは嫌がってるという意味ではない。 どうしていいか分からないから。 初めてでもないのに未だに初々しいこの反応は、私を更に昂らせるのに。 「は……ぁ……千…景…ちゃん。」 そうやって必死で名前を呼ぶのも。 「好…き。」 素直に好意を向けてくれるのも。 すべて無自覚なんだろうなぁ。
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