15.嫉妬と奮闘 その2

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「どうしてかな?」 どうしてじゃねぇ!! この子、分かってねぇのか! 「昼間も言っただろ。天音のそういう姿はヤバイんだっての。欲情しちゃうんだって。だから…早く服を着ろ。」 「そう…なんだ…ふふ。」 なんでそう嬉しそうなんですか。 私は必死なんですけど。 お願いだから、服を着てください。 「いいよ。」 「え?」 空耳か? 今、いいよって…。 「いいよ…我慢しなくても。」 「天音。言ってる意味、分かってる?」 「うん。さすがに………分かってるよ。」 天音は私の顔を見ながらはっきりと答えた。 さすがにこれは、本気のようだ。 どうも冗談とか言っている意味が異なるとかではないらしい。 つまり…。 昼間の話は、元からそのつもりだったってこと。 これは、彼女なりのお誘いなのだ。
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