16.朝

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薔薇は……さすがにキザすぎる。 というより薔薇の花言葉は知らないし? 個人的にあんまり好きでもない。 うーん。 そうだなぁ。 きっと天音にはガーベラがぴったりだろうな。 花言葉は、色によって色々変わるけど。 どの花言葉も天音によく似合う。 「でもそんな日よりも…こうやって毎日朝から千景ちゃんの近くにいられる日がいいな。」 「そうだな。いい眺めだし?」 「あ……千景ちゃんのえっち!!」 今さら布団で隠されてもなぁ。 どんな天音も可愛いし? 天音の姿なんて頭のなかにインプットしてるし? …………まぁそれを日々思い出さないようにしないといけないが。 「どうしたの?ジッと見つめて。」 「いや。やっぱ好きだなぁと思って。」 「ふふ。私も大好き。」 この笑顔をいつまでも見ていたい。 いつまでも私が笑顔にさせてあげたい だけど、やっぱり未来は分からないから。 今できることをしていこう。 それでも………。 どうしようもないその時は。 お母さんがアネモネを好きだったように。 お父さんが毎年お墓参りの時、お母さんにアネモネを捧げているように。 私は、天音にガーベラの花束を捧げよう。 …………to be continue.
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