572人が本棚に入れています
本棚に追加
「笑いすぎだろ、坂野!!」
「あ、それより千景私も安藤も6組だったよ。」
「あぁ、あんたがいたか。」
「ちょっ、反応うっす!もーちょっと喜んでよ!私らのクラス、この3人しか去年と一緒の人いないんだから!」
いやだって、杏の存在忘れてたし。
というか、やっぱりそうか。
つか、ユウだけ外れたか。
ふと見ると思ってた通りユウは少し悲しそうにしていた。
私だけじゃなくて大ちゃんまで離れるからなぁ。
「まぁ悠人。お前のクラス、去年仲良かったやつら多いだろ?それに千景や杏奈のことは俺が見ててフォローしとくし。」
「そうだよな。大樹がいるなら安心だ。」
「おい、安藤。それって私らが問題児みたいに聞こえるんだけど?」
「問題児だろ。お前らのグループ、騒がしい派手だし。」
まぁクラスの中では浮いていたというか目立ってたなぁ。
何人か生徒指導室常連だったし、先生に目を付けられてたし。
でもさぁ。
「私、普通でしょ。そこに組み込まれるとか心外なんだけど。」
私なんも問題起こしてなかったんだけど。
杏ならともかく。
赤茶色の髪色にした初日に生徒指導室行ったきりだし、真面目に授業も受けてたし。
杏ならともかく。
「何気にあんた、あたしに失礼なこと思ってるでしょ。」
「………まさか。」
なんで分かるんだ。
「いやいや、千景!お前先生に喧嘩売った時点で問題児だろ!!」
「ユウ、誤解招く言い方すんな。私は、適当に流してただけ。先生から取引持ち込んできたし。」
去年まともに話聞いてなかったので、らちがあかず、先生は私に取引を持ち込んできた。
「あー、あの数学とか理数系科目の満点か?」
「そーそー、それそれ。」
要は指定されたテストで満点取れば見逃すというやつだった。
まぁ一応この学校は進学校だからね。
試験結果さえ良ければいいのだろう。
最初のコメントを投稿しよう!