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「それより、早く行かない?あたしらの担任、赤鬼でしょ?時間にうるさいんだよね。」
赤鬼?
誰だっけ。
「ほら、去年現国と古文の担当だったやつ!」
現国?
あ…分かった。
赤鬼というのは、あだ名らしい。
誰がつけたかは知らないけど。
確か、現国と古文担当でそのくせにゴツくて万年ジャージだった気がする。
いかにも体育担当!って感じの。
確かに時間にうるさかった記憶があったっけ。
「でもさ、赤鬼なら良かっただろ。千景のこともちゃんと見る奴だし。」
「あー…。」
まぁ赤鬼は他の先生とは違うかも。
他の先生と違って、差別しないし成績も文句とか嫌そうに見ないし。
現国は授業出てたから当然何もなしで、古文はほぼサボってても成績とってたから「たまには顔出せよ?」って笑ってくれるし。
「はぁ。俺だけ離れるとかどんな罰ゲームだよ…。」
「神様も思ってんじゃないの?悠人は千景から少しは離れるべきだってさ。」
「んだよそれ。意味わかんねぇ。」
「忘れたとは言わせないわよ?あんたのせいで千景の男関係拗れまくったんだから。」
それ、大声で言わないでくれないかな。
「そんなことで拗れるなんぞその程度なんだよ。」
ユウもヒートアッブしないでくれないかな。
「二人とも落ち着け。注目浴びてるぞ俺ら!」
大ちゃん、注意するところ違う。
注目とかどうでもいいから話を変えて欲しかった。
「あ、そうそう忘れるところだった!千景、今の彼氏とは続いてるの?」
なんでそれを今持ち込むのですかね?
注目浴びてるのに。
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