たこ焼きとプラネタリウム。大阪デートの定番おやつです

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 だいじょうぶ。  だいじょうぶですよ、伊緒さん。  だいたい8割程度は真実ですから。  なんのかんのといいながら、ほどなく関西の風土にもすっかり馴染んだ彼女は、いまや流暢な関西弁を操れるようになっている。  "関検"、つまり関西弁検定があるとすれば準1級はカタいだろう。  さてさて、そんなコテコテなイメージのある大阪だけど、実際には「水の都」とも称されるおしゃれな界隈も数多い。  特にぼくたちが気に入っているのは「中之島」だ。     これは大阪市のほぼ真ん中に横たわる巨大な中洲で、江戸の昔から全国各地よりもたらされる物資の集積地として栄えてきた。  現在では大阪市庁舎などが置かれ、明治~大正時代の壮麗な建築物が建ち並ぶレトロモダンなスポットだ。  東洋陶磁器専門の美術館やバラ園があり、水辺の風情とも相まって美しい景観を楽しむことができる。  東西およそ3kmにおよぶ中之島の、真ん中よりやや西側に「大阪市立科学館」がある。  とっても大きなプラネタリウムが備わっていて、伊緒さんはこれをたいそう気に入ったため、ちょくちょく足を運ぶようになったのだ。  大阪でわざわざプラネタリウム?と思うなかれ。
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