大和名物「柿の葉寿司」!鯖寿司を、柿の葉っぱでくるんでみたよ

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大和名物「柿の葉寿司」!鯖寿司を、柿の葉っぱでくるんでみたよ

 ぜんたい、当たり前のようにそこにあるものには、なかなか有り難みを感じられなくなるものらしい。  空気も水も、無いと命に関わるものなのに、普段はほとんど意識することもないのではないか。  ぜいたくな話とは思うけど、ぼくにとってそういうもののひとつに「柿」がある。  そう、学名を"kaki"という、日本の里山原風景に溶け込んだあの赤い果実のことだ。  ぼくのふるさとである和歌山は、なにを隠そう柿の生産量は日本一。  和歌山といえば柿、柿といえば和歌山、というくらいの柿のメッカなのである。 「そこな柿、いくたりありしや」 「那由多なりしか」  という柿仙人たちのやりとりは誰も知らないけれど、とにかく無限といっていい量だと思う。  ∞。  MUGEN。  インフィニティ。  高校生の頃、「選果場」と呼ばれる施設で柿を箱詰めするアルバイトをしたことがある。  ベルトコンベアでそれこそ無限に流れてくる柿を、気力・体力の続く限り出荷用の化粧箱に詰めていくのだ。  「3L」という規格ともなると1個がゆうに300gを超え、もうなんなのか分からないくらい大きい。  
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