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朗らかにテーブルへと置いてくれたピッツァは木のプレートに載せられており、熾火の熱をはらんで表面の具材がぴちぴちぷつぷつ沸き立っている。
むちゃくちゃおいしそう!
伊緒さんとぼくは歓声をあげ、
「とにかく早く、あっついうちに!」
という瑠衣さんのすすめにしたがって、素早く等分にカットした。
そこだけは日本らしく三人で手を合わせて元気よく「いただきます」と唱え、三角になった1ピースを縦半分に折るように持ってかぶりついた。
最初はやっぱりマルゲリータから。
バジル・モッツァレラチーズ・トマトのシンプルな具材で、ピッツァの基本と呼ばれるものだ。
その3色がイタリア国旗みたいだと言った、王妃の名が付けられた料理というお話はあまりにも有名だけど、じつはもっともっと古くからあるという説もある。
ソースの水分でややしっとりとした薄手の生地はもちっとして、噛み切れなかったチーズがみにょーん、とのびてくるのも楽しげだ。
噛みしめるとバジルが強く香り、トマトの酸味とチーズのさわやかな旨みが口いっぱいに広がった。
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