怖い夢

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僕は日増しに怖い夢を見ることが多くなり、とうとうほぼ毎日同じ怖い夢を見るようになった。 毎日睡眠不足に悩まされていった僕は、インターネットで不眠症について検索してみた。 そこで僕は、睡眠科学研究所というホームページを見つけて興味を持った。 この研究所のホームページには、睡眠に関する研究論文が掲載されていて、僕には難しくて理解できなかった。 しかし、この研究所では、夢の内容を再生できる装置を開発中で、被験者として協力してくれる人材を探しているという記載があった。 僕の不眠症が解消されるようには思えなかったけれど、自分が見ている夢がどのような内容なのか知りたいと思って、この被験者として協力してみようと考えた。 僕は、この研究所に電話で連絡し、会社で有給休暇を取得して研究所を訪問した。 睡眠科学研究所はオフィス街のビルにあり、訪問すると2人の人物が対応してくれた。 1人は所長の沖田さんという男性で、画期的な装置を発明した天才科学者らしい。 しかし、見た感じは、ごく普通のおじさんといった感じで、とても天才科学者には見えない。 もう1人は、研究員の伊藤さんという女性で、やはり科学者らしい。 伊藤さんは、身長が高くてスラリとしたスタイルで、顔立ちも美人系のため、まるでモデルのような感じで、とても科学者には見えない。 話を聞くと、今夢の内容を再生できる装置を開発中で、これが将来どのように役に立つのかわからないけれど研究を続けているという話だった。 僕は、夢の内容を再生できる装置の被験者として協力したいと思って、ここに来たことを伝えた。 また、最近怖い夢を見て、うなされて飛び起きてしまうが、夢の内容をはっきり覚えていないため、この夢の内容を知りたいという話もした。 話しを終えると、さっそく伊藤さんが頭に装着する装置を用意してくれて、頭への装着方法や使い方の説明をしてくれた。 夜、自宅に帰って寝る時にこの装置を頭に装着して情報を収集し、この装置を研究所に持ってきてほしいという話だった。 僕は、この日自宅に帰って、さっそく夜寝る時にこの装置を頭に装着して眠りについた。 この日も最近見ている同じ怖い夢を見て、うなされて飛び起きてしまった。 この日見た夢がどのような夢なのか、僕はとても興味があった。
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