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お店の雰囲気もあるのか、何となく会話もギクシャクしているような感じで、静かな時間が流れていた。
僕は、いつも笑顔の菜摘が、すました顔で食事をしている姿に違和感を感じた。
「亮太、最近誘っても来てくれないから寂しかったよ!」
拓也が気を遣って、僕が来たことを歓迎するように話してくれた。
僕は、思い切って気になっていることを2人に聞いてみた。
「菜摘と拓也は、お付き合いしているの?」
すると拓也が、
「あぁ、付き合っているよ!」
と返事をした。
僕は、自分の想定通りの返事が返ってきたと持ったが、菜摘が少し怒ったような態度で拓也に詰め寄ってきた。
「付き合っているというのは、恋人として、それとも友達として?」
僕は、菜摘がなぜこんな質問をするのか、理解できなかった。
「もちろん、恋人としてだよ!」
拓也が答えると、菜摘はさらに強い口調で、拓也を問いただした。
「拓也は、私とは別に付き合っている人がいるでしょう?」
「あぁ、いるよ!
僕が誰と付き合おうと勝手だろ!」
拓也は、開き直ったような態度で言い放った。
僕は、このやり取りに覚えがあって、急に大きな不安に襲われた。
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