14人が本棚に入れています
本棚に追加
/29ページ
俺の希望で母が連れて行かれた病院へパトカーで俺も向かうことにした。
パトカー内では俺と警察官との会話はまったくなかった。
病院に着き、とりあえずは使われていない診察室に入る。
診察室には、警察官2人と男性医師1人と女性看護師1人も一緒にいた。
...
しばらく、無言の間があった。
俺はずっとあのショックの余韻がなくならない。
ずっと記憶の母とあの時見た顔が交差する。
しばらく時間が経った。そして、ようやく音が放たれた。
「すみませんが、お母様を見つけるまでの経緯をお話しいただけますか?」
と警察官が言った。
唐突な質問だが、気狂っている今の俺はそんなことを思えなかった。
「はい...」と自身なさげに返事をした。
もう1人の警察官が質問した警察官にボソボソと何かを伝えた。
そのあと俺に質問した警察官は、
「わかりました。それでは、すみませんが立てますか?」
「あ、はい...」
と俺。
「別室の方ご用意できましたのでそちらへ移動させていただきます。」
確かに、医師と看護師の聞いている前で事情聴取なんか出来ないからね。と僕は思う。
そんなことを一瞬で思考しながら、不安が募っていく...
最初のコメントを投稿しよう!