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「ねえ、オヤジさん。願いが叶うならさ。
何したいの?」
俺っち、わかってる。
この人が何を願ってるかを。
でも、この人の口から聞きたい。
「母ちゃん、生き返らせてほしいなあ。
1時間、いや10分でもいい。
俺を産んでくれてありがとうってさ、言いたいよ。
最後さ、母ちゃんに何も言えず泣くしかできなかったからさ。」
オヤジさんは泣いてる。
「オヤジさん・・」
「ヨースケ君ならわかるだろ。ユーキに何も言えず仕舞いだったんだろ。
・・俺、何の「代償」でも構わないなあ。母ちゃんにまた会えるなら。」
ヨースケっち、頷いて俺っちを見た。
「だってさ、サトシっち。」
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