5 画家になりたい

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「いってきます!」 「行ってらっしゃい、メイ。」 お母さんが、私に手を降る。 念願叶い、絵を学べる専門学校にこの春入学した。うまくいけば、プロの画家の下で学べる。 私が画家になるのを、誰よりも楽しみにしていたお父さんは2年前に病気で亡くなった。 『画家になったら、1番のファンはお父さんだぞ?それは誰にも譲らんよ。』 そんなことを笑いながら言っていた。 バスに揺られ、窓の外を見る。 青い空、大きな建物、見慣れた街並み。 はしゃぐ小学生達。 描きたい絵が、いっぱいだ。
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