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「へえ、中田さんっていうんですね。
私、神成清美(かんなり・きよみ)です。」
私は、彼に頭を下げた。
彼は色々楽しい話をしてくれた。上司が実は甘党でそれを皆に隠していたりとか、スーツをキレイにしようとしてうっかり燃やしてしまった手品師の話。
あんまり空気が読めないけど、涙もろい赤髪の男性の話。イケメンなのに新作スイーツを作るときは残念な男性の話など。
とても、楽しかった。
「じゃあ、私はこれでー。」
「あ、中田さん!
あの・・次、会うときは・・。
し、しょく・・」
「しょくー?」
「しょく、しょく・・食欲は普通の人になって、きっと痩せますからね!」
顔を赤くして、走って去る私。
ドキドキが、止まらない。
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