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タク、いえ。タクになっていた彼が話す。
「まさか、娘と話せただけじゃなく晴れ姿まで見せてくれるとは。ただの喫茶店にしてはサービス良すぎだったよ。
じゃあ、そろそろ帰るよ。」
「待って下さい。娘さんからのプレゼントです。」
1枚の紙を彼に渡した。
そこには、タクの絵がある。
「ああ。天国の家に飾るよ。現世でトップの画家の作品だって自慢するさ。だって、娘の1番のファンはこの僕なんだから。」
「またのお越しを、お待ちしております。北村貴史様。」
天国の階段を登って行かれた彼に、私はずっと頭を下げていました。
「・・あなた様も、またのお越しをお待ちしております。北村芽生様。」
本の中で、拍手はまだ続く。
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