第1話 丘と森と

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食事が終わると、私も姉さんもなんとなく気まずいまま席を立った。 互いに相手の恋人とか、想ってくれている人とか、そういう人を馬鹿にしちゃいけないよな。 反省。 姉さんが同じ気持ちでいるのかはわからないけど、私だけでもちゃんと謝っておこう。 そう思って、私は姉さんの部屋のドアをノックした。すると姉さんはすぐ出て来た。 「あの、姉さん、私」 すぐに言葉が出てこない。 どもっていると、姉さんは困った顔をして私を部屋に入れてくれた。 姉さんの部屋は少し散らかっていた。いつもはこんなことないんだけど、武器や兵器、それに身を守る着衣なんかを調べる時には少し散らかる。 姉さん、何かあったのかな。 ためらいがちに部屋に入る私に、姉さんは笑いかけてくれた。 「あんたにはまだ話していなかったね」 姉さんは、そう行って私に話を始めた。 それは、私の知らない、姉さんと公子様との、ちょっとした良い話だった。
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